好きな小説を聞けば人の性格は大体わかる。

こんにちは!

夫婦立て直し工場の石谷落果です。

 

プロフィール

石谷落果

夫婦カウンセラー

『離婚寸前の夫婦危機を経験したこと』が夫婦カウンセラーを志すきっかけ。家族心理学・認知行動療法に精通し、心理的なサポートから経済的フォローまで多角的な夫婦カウンセリングを実施中。

夫婦問題は長引くほど立て直しは難しくなります。ひとりで悩まずに、一緒にしあわせな家族を目指しませんか?

 

今回は、夫婦立て直しに役立つ本を5つ紹介します!

 

というわけではなく、

 

私が好きな小説を5冊紹介しようと思います。 

 

夫婦立て直しは精神的にも負担がかかるもの。

 

息抜きも必要です。

 

コスパのいい趣味ですから経済的な負担もかかりません。

 

そして、好きな小説を5冊ほど聞けばその人と相性が合うかが何となくわかるという持論を持っています。

 

『私も好きだった!』という小説が一冊の無い人は結局仲良く成りずらい傾向にあるなと感じています。

 

夫婦カウンセリングを誰と進めていくのか悩んでいる方もいるかと思いますので、ひとまず私の性格をイメージしてもらえたらと考えています。

 

夫婦立て直しに役立つおすすめの書籍をまとめた記事もいずれ公開しますので、そちらは乞うご期待ということでお願いします。

 

『早くそっちを上げてくれ』という言葉はそっと胸にしまってくださいね。

 

ではさっそくTOP5を紹介します。

目次

好きな小説TOP5!

1位 ハーモニー 伊藤計劃

好きな小説5冊に絞るのは難しかったのですが、他人に1番好きな作品を教えてと言われればこれと決まっています。

 

伊藤計劃さんの『ハーモニー』です。

 

SF小説の中でもディストピア小説に分類される作品で、私がダントツで好きな小説。

 

内容はかなり哲学的です。

 

2019年に大規模な暴動が起こった後、民族間の争い、核兵器の使用、未知のウィルスなど様々な出来事が重なって多くの人が命を落としまったという時代背景があり、反動として、人類は病気やケガで死ぬことを極端に恐れるようになったという設定です。

 

なんだか、コロナウィルスで死ぬことを極端に恐れていた以前の雰囲気が少し重なりますね。

 

そして、人類はテクノロジーの進歩によって、『watch me』という生体シグナルを計測するアプリを開発し、人体に埋め込みます。

 

『watch me』によって微小な身体変化の状況を完全に管理するようになり、生活習慣の乱れや感情も制御できるようになってしまいました。

 

まさにユートピアの臨界点。

 

こうして、

管理され守られた個人というリソースは社会のために使うべき、だから自分を傷つけることは許されない。

 

自分の命は自分だけのものではなく、皆の資源だから大事にしようという価値観が生まれました。

 

しかし、死亡率が大幅に減少した社会にも関わらず、若年層の自殺だけは減ることはありませんでした。

 

そんな時代に出会った3人の少女の物語です。

 

ストーリーは全体的に抑制的ではっきりした救いはなく、心や意識の存在を揺さぶってきます。

 

その原因は伊藤計劃さんが闘病中に病床で執筆した作品だからでしょう。

 

作者の生きることへの問いかけが無数に散りばめられていて、それぞれの問いに対する回答も準備されています。

 

伊藤計劃さんのデビュー作『虐殺器官』の世界観とつながっていて、併せて読むとより伊藤計劃さんの世界にどっぷりと嵌れると思いますよ。

 

『虐殺器官』は2000年代のベストSF小説に挙げられる作品ですので、こちらもおすすめの1冊です。

2位 十角館の殺人 綾辻行人

『十角館の殺人』はミステリ作家綾辻行人さんの『館シリーズ』の第一弾です。

 

ミステリサークルの大学生が十角形の建物に閉じ込められ、殺人事件が発生するという『クローズドサークル』系の作品です。

 

嵐によって建物に閉じ込められる。

 

違法建築のような特殊な建物の存在。

 

当然、外界との連絡は取れない。

 

非日常的なトラブルの中、殺人事件が起こります。

 

『犯人は少なくともこの中の誰かに絞られちゃうのに、なんでこのタイミングで?』

 

『建物に閉じ込められることなんて今どきないだろう』

 

と思うのは無粋です。

 

アガサ・クリスティやエラリー・クイーンのような古典ミステリのルールを周到して現代版にアレンジしているからです。

 

ハリーポッターに魔法なんて使えるわけないだろうとツッコミを入れているようなものですね。

 

謎解きやハラハラする感覚を素直に楽しめばいいのです。

 

トリックの内容はより驚きを持って解決編を迎えられるように伏せますね。(あまりにも有名な作品なので知っている方も多いかもしれません)

 

『館シリーズ』は全部で9作品がありますので、『十角館の殺人』が面白いと思ったらぜひ続編も読んでほしいです。とくに時計館の殺人はトリックがダイナミックでおすすめです。

3位 世界の終わりとハードボイルドワンダーランド 村上春樹

言わずとも知れた村上春樹さんの『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』が3位にランクインです。

 

 

『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』は、『世界の終わり』というファンタジー小説のようなストーリーと『ハードボイルドワンダーランド』という近未来SFのようなストーリーが交互に進行する二重構造の物語。

 

主人公は35歳のフリーランスの計算士。

 

現実世界風にいうとSEのような仕事でしょうか。

 

多趣味でモテて、離婚経験ありますがそれを引きずらない軽やかさを持っています。

 

ところが、どこか自己抑制的で他人との間に壁を作っていて物事に対して受動的に生きているそんな人間。

 

そんな『私』という主人公の口癖は『やれやれ』です。

 

やれやれ系の受け身主人公の元祖のような男ですね。

 

物語は『私』の深層心理に『世界の終わり』というパスワードを埋め込まれたところから加速していきます。

 

そして、もう一人の主人公は壁に囲まれた世界で本を読み続けることを定められた『僕』という男性。

 

両目に不思議な光を受けて『ゆめよみ』としての役割を遂行していきます。

 

ふたつのお話は少しずつリンクしていき、次第に『私』と『僕』は同一人物で私の見ている世界が表層世界、僕の見ている世界が深層世界だとわかってきます。

 

最後はかなりせつない終わり方をします。

 

自分の人生を内省するきっかけになるかもしれません。

 

私がこの作品を好きな理由は、深層世界にある『壁』という概念にあります。

 

壁の中で人間は心を失ったまま生きている。

 

『僕』はたったひとり壁の中の街で出会った女性の心を取り戻すために奮闘する。

 

自分の手の届く範囲だけでもしあわせにしたいという人間らしいエゴに共感する一冊です。

 

4位すべてがFになる 森博嗣

4位は森博嗣さんの『すべてがFになる』というミステリ小説です。

 

いや、ミステリィ小説ですね。

 

『すべてがFになる』はS&Mシリーズの第一弾。

 

天才がこれでもかというほど出てくる理系全開のストーリー展開に置いてけぼりを食わされるかとおもいきや、大学教授の犀川創平とその学生である西之園萌絵の会話が秀逸で飽きません。

 

ストーリーはある孤島のハイテク研究所で少女時代から隔離生活をしている天才工学博士の真賀田四季と西之園萌絵の会話から始まります。

 

幼少期から天才プログラマの名を欲しいままにしている真賀田四季ですが、それをひっくり返すようなセンセーショナルな出来事が起こります。

 

真賀田四季の部屋から四肢の無い死体が発見されたのです。

 

そこへ、偶然居合わせた犀川先生と西之園萌絵が事件を解決するために推理を繰り広げます。

 

とにかく、小気味いい会話が続くので一気に読み進めてしまうと思いますよ。

 

S&Mシリーズは名作揃いですのでシリーズを通して読んでみてはいかがでしょうか?

 

5位ネガティブハッピー・チェーンソーエッジ 滝本竜彦

5位は滝本竜彦さんの『ネガティブハッピー・チェーンソーエッジ』です。

 

ストーリーは一風変わったボーイ・ミーツ・ガール。

 

高校生の山本陽介は、友達と高級霜降り和牛を万引きした帰り道、真っ黒いロングコートを着た大柄のチェーンソー男と戦う雪崎絵里と出会います。

 

毎晩のようにチェーンソー男との戦闘を繰り広げる絵里を主人公の陽介はサポートするというわけのわからないお話です。

 

学生のころに読んで強烈に印象に残っている一冊で、文体はライトノベルなので読みやすい作品。

 

結局、チェーンソー男は何だったのか?

 

もしかしたら、あなたならわかるかも。

 

未だに読み返しても、高校生の頃の鬱積していたネガティブな感情が懐かしく思い出されるのでなんだか好きな作品なのです。

 

あなたが読みたくなる小説はありましたか?

以上が私が好きな小説TOP5でした。

 

SFとミステリに偏っているのは、私が好きなジャンルだからだと思います。

 

そして、ちょっと暗い作品やハッピーエンドとは言い辛い作品が多いのも私の本質的な性格を表しているのかもしれませんね。

 

ぜひ、息抜きの参考や夫婦カウンセラー選定の材料にしてくださいね。

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