夫・妻のことを許すことができますか?許せない理由と許す心の作り方

こんにちは!

 

『夫婦立て直し工場』の石谷落果です。

 

プロフィール

石谷落果

夫婦カウンセラー

『離婚寸前の夫婦危機を経験したこと』が夫婦カウンセラーを志すきっかけ。家族心理学・認知行動療法に精通し、心理的なサポートから経済的フォローまで多角的な夫婦カウンセリングを実施中。

夫婦問題は長引くほど立て直しは難しくなります。ひとりで悩まずに、一緒にしあわせな家族を目指しませんか?

今回は、配偶者のことが許せないと感じてしまう理由とどうしたら許せるような人間になれるのかについてお伝えします。

 

夫婦間のトラブルをずっと許せないまま暮らしていくのは、自分だけでなく家族全員にデメリットがあります。

 

夫婦立て直しを前向きに考えていくために、一緒に学んでみませんか?

 

石谷落果

夫婦・家族関係についてひとりで考えるのがつらいと感じたら、夫婦立て直しカウンセリングを選択肢のひとつとして考えていただけたらと思います
 
必ずあなたの力になります

 

夫婦立て直しを始めたばかりの方↓

 

状況別の夫婦立て直し↓

 

家族の経済的不安を無くしたい方↓

 

家族の発達課題について学びたい方↓

 

 

目次

許せない理由

許せない自分は心が狭いのではないかと悩んでいませんか?

『あのとき許していれば、人間関係が壊れることもなかった』

『なんでいつまでも許してもらえないのだろう』

おそらくほとんどの人が同じような悩みを抱えているはず。

 

ルミネーション(反芻)

夫婦間のちょっとしたトラブルから大きな揉め事まで、何度も思い出してしまうことはありませんか?

 

思い出さないようにしても止められず、イライラとした日々を積み重ねているかもしれません。

 

これは、ルミネーション(反芻)という現象です。

ルミネーションの恐ろしいところは、すでに過ぎ去って変えようのない出来事も繰り返して思い出してしまうところ。

 

また、繰り返し続けることで被害妄想が混ざってネガティブな感情が増幅することです。

 

長期化することで、精神的にもダメージが蓄積します。

 

人間ってそういう生き物

では、なぜ人間は自分の心を犠牲にしてまでも許せないという感情を持っているのでしょうか?

 

その理由は、

人間は社会の中で生きていて、人間の脳の仕組みとしてそう作られているからです。

 

人間は数千年前までは、狩猟や農耕によって命を繋いできました。

 

人間は他者との協力無くしては生きられない生物。

そのため、人間は進化の中で、

ズルをする人や裏切り者を排除する必要性があり、排除をシステム化するために排除することで快感を覚える機能を備えました。

 

今でこそテクノロジーの発展により、

ひとりでも生きていくことができるようになってきていますが、

生物の進化テクノロジーの発展よりも緩やか。

脳の構造は、ほとんど変わっていません。

 

また、人間の脳は他の動物とは異なり社会的生活を営むために、

大切なことを記憶しておく能力や

敵味方を察知する判断力を持っています。

 

許せないという感情は、自分の身に危険が近づいているという感覚のひとつ。

 

危険な人でと、

危険な場所でも、

危険な行動でも

何でもオールオッケー!

では命が幾つあっても足りないかもしれませんよね。

 

人間は許さないという感情を機能として持っている生き物なのです。

 

本当に大切なものを判断するため

また、許せないという感情によって本当に大切なものを判断するためとも言われています。

 

例えば、

100均一で購入したコップが割れてしまっても、

また買えばいいか!

と簡単に気持ちを切り替えることができますよね。

しかし、学生時代の卒業旅行で買った友人とのお揃いコップが割れてしまったとしたら、なかなか気持ちを切り替えることはできないでしょう。

 

また、

自分が壊したとき、

配偶者が壊したとき、

子どもが壊したときでは、

許さない感情のカタチは異なります。

つまり、許せない感情は、自分の価値観を知るためのひとつの心理的なツールとも言えるのです。

 

全てが大切。

全てがどうでもいい。

というのは人間らしさを感じませんよね。

 

許せないと言う感情から自分の本当に大切なものに気づくことがあるかもしれません。

 

許す心の作り方

しかしながら、

人間関係の中では許すことでしか前に進むことができない物事はたくさんあります。

とくに夫婦関係では顕著です。

長年一緒に暮らしていくのに、日々の許せない感情を溜め込んでいたらいつか爆発してしまうでしょう。

夫婦関係を悪化させないために、許せる心の作り方を紹介します。

より良好な夫婦関係を築くため、

夫婦関係を立て直すためのきっかけになれば幸いです。

 

感謝

人間は社会的な生き物であるということを前提に考えると、

感謝の気持ちを表現することが大切です。

人間が許せないと感じるのは、社会から弾かれてしまう危険性があるときです。

人間には馬の脳と言われるリスクをモニタリングしている機能があると言われています。

人間は、社会から排除されたら生きていくことはできません。

家族とは社会における最も小さなコミュニティ。

配偶者や子どもに感謝されている実感をお互いに感じることができれば、相互的な安心感が生まれます。

配偶者からは排除されないと腑に落ちることで、相互的に許せないという気持ちが減っていくでしょう。

 

慈悲の瞑想

慈悲の瞑想に取り組むことも有効です。

許せない感情を持たない時間を作ることで、

ルミネーションを防ぐことができますし、家族に対してより穏やかな気持ちで接することができるようになります。

配偶者への執着を無くしたいと思っている方にもおすすめです。

 

本来の目標を考える

人間として生きているうえで、許せないという感情は耐えず生まれてしまいます。

しかし、許せない感情に囚われ続けていると心身に支障をきたします。

そんなときは、本来の自分の目標を考えて

許せない感情=損失

と合理的に考えられるようになりましょう。

 

とくに夫婦関係は、長期的視野を持つ方がうまくいきます。

今が苦しくても死ぬ瞬間にお互いが出会えたことを誇りに思って死ねるのなら生きてきた甲斐があるというものです。

夫婦立て直しに取り組んでいるのなら、

配偶者へ許せない感情が生まれたときは、

自分の本来の目標を考えてみてください。

必ず、適切な選択肢を取れるようになります。

 

前頭前野を鍛える

許せないという感情について脳という臓器についても考えてみましょう。

人の思考、感情、行動を決定しているのは脳です。

その中でも前頭前野という部位が許せない感情に強く影響を与えていて、

前頭前野という部位の老化によっても引き起こされます。

前頭前野とは、脳の額側にある部分のこと。

前頭前野は客観的な思考や分析的な思考を司ります。

そのため、前頭前野が発達している人は、目先の損得よりも長期的な利益を選択できる傾向にあります。

よって前頭前野を鍛えることにより、

  • 多様な価値観を受け入れられるようになる
  • 合理的に判断できるようになる

と言われています。

 

どうしたら前頭前野は鍛えられるの?

前頭前野を鍛えるには、

↓の3つが大切です。

  • 新しい経験をする
  • 余裕を持つ
  • オメガ3脂肪酸を摂る

 

新しい経験をする

日々の生活に新しい経験を積極的に取り入れましょう。

新しい経験をすると言っても特別なことばかりをする必要はありません。

いつもと違う道を通る。

いつもと違う店を選ぶ。

いつもと違うメニューを選ぶ。

ちょっとした日々の変化が脳に刺激を与えてくれます。

 

余裕を持つ

生活に余裕がある人の方が、前頭前野は活性化します。

しかし、だらけてばかりでは感情も鈍ってしまいますよね。

人にはストレスが適度に必要であることもまた事実。

↓の図はヤーキーズ・ドットソンの法則というストレス量とパフォーマンスを表したグラフになります。

この図からは

『ストレスは多過ぎても少な過ぎてもダメ。適度な量であることが脳を最も活性化させる』

ということが示されています。

休息をしっかり取って、自分のやりたいことに全力で取り組むというメリハリのある姿勢が大切だということですね。

睡眠は最低でも6時間は取り、

可能なら昼寝をして日中の疲れをリセットしながら生活しましょう。

 

オメガ3脂肪酸を摂る

食事はバランスよく摂ることが大前提ですが、

脳の発達にはオメガ3脂肪酸がとくに大切になります。

オメガ3脂肪酸は前頭前野の発達や老化防止のために必須の栄養素

オメガ3脂肪酸が含まれる食品
  • サケ、サバ、イワシ、サンマなどの青
  • 貝類
  • ナッツ類
  • えごま油、亜麻仁油

などに多く含まれます。

注意点は、加熱に弱いという点です!

ぜひ、積極的に取り入れてみてくださいね。

 

自尊心を低くする

自尊心を低くすると聞くと自分に自信がなく自己肯定感も低いようなネガティブな印象を持つかもしれません。

しかし、

自尊心が低い≠自信がない、自己肯定感が低い

と考えてください。

自尊心が低くなることで、

他者を尊敬することが自然とできるようになります。

  • 自分の中に学びの姿勢を増やす。
  • 多様な価値観を持って自分の考え方が全てではないことを知る。

↑のような効果がありますので前頭前野を活性化させることにもつながります。

しかも、自尊心が低いからと言ってあなた自身の社会的地位が低くなるわけでも、能力や価値が落ちるわけでもありません。

あえて、自尊心を低くする。

試してはどうでしょうか?

 

参考書籍

脳科学者中野信子さんの著書です。人間が許せないと感じる理由とどのようなアプローチをすれば、許せるような脳へ変われるのかが書かれています。

 

臨床心理士として30年以上の経験を持つ杉山崇さんの著書です。許せるようになるための心理的なアプローチが書かれています。

許せない感情のルミネーションを防ぐことができる瞑想のテクニックが書かれた一冊です。

最後に

人間関係において、

人を許せるかどうかは大きなポイント。

全てを許して生きていく必要はありません。

とくに夫婦関係では、許せない感情の蓄積は大きなトラブルの元です。

ぜひ、許せる心へと成長して、皆さんがしあわせな家族を築けたら幸いです。

石谷落果

夫婦・家族関係についてひとりで考えるのがつらいと感じたら、夫婦立て直しカウンセリングを選択肢のひとつとして考えていただけたらと思います
 
必ずあなたの力になります

これからも一緒にしあわせな家族を目指しましょうね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次