『子ども苛め』は『父親の育児不参加』が原因。夫婦のコミュニケーションを見直して二人で子育てしよう。

こんにちは!

 

『夫婦立て直し工場』石谷落果です。

 

プロフィール

石谷落果

夫婦カウンセラー

『離婚寸前の夫婦危機を経験したこと』が夫婦カウンセラーを志すきっかけ。家族心理学・認知行動療法に精通し、心理的なサポートから経済的フォローまで多角的な夫婦カウンセリングを実施中。

夫婦問題は長引くほど立て直しは難しくなります。ひとりで悩まずに、一緒にしあわせな家族を目指しませんか?

 

今回は、『教育ママ』の原因と問題についてお伝えします。

厳しい躾や教育の根本的な原因と問題点に気づき、

しあわせな親子関係を築く一助となれば嬉しいです。

 

石谷落果

夫婦・家族関係についてひとりで考えるのがつらいと感じたら、夫婦立て直しカウンセリングを選択肢のひとつとして考えていただけたらと思います
 
必ずあなたの力になります

 

夫婦立て直しを始めたばかりの方↓

 

状況別の夫婦立て直し↓

 

家族の経済的不安を無くしたい方↓

 

家族の発達課題について学びたい方↓

 

 

目次

母親の教育ママ化は父親不在が原因!?

教育ママと聞くとどのようなイメージを持ちますか?

厳しい躾。

何でも先回りして危険を取り除く。

子ども完璧に育てようとする。

このようなイメージが浮かぶと思います。

 

子どもを安全に育てたい。

将来成功してもらいたい。

と考えるのは親として自然なことですが、

過度なプレッシャーで子どもの心身が疲弊してしまい、

大きなトラブルにつながります。

また、親自身も強いストレスで家族関係がボロボロになってしまうケースも。

そんな『教育ママ』が生まれるのは、父親の親としてのあり方が原因のひとつだと考えられています。

 

人間は『親をする』特殊な生物です。

とくに、人間の子育ては長期間にわたります。

父親がどのように子育てに関わったらいいのか、知っていることで家族がバラバラになることを防げます。

一緒に学んでいきましょう!

人間は『親をする』生き物

まず、大前提として人間が育てる理由についてお話しします。

 

子どもが産まれることは、

夫婦にとって最も大きなイベントのひとつ。

人間は有性生物なので、女性の卵子と男性の精子が受精することで、新しい命が生まれます。

受精卵は、女性の子宮内で、女性から栄養を貰いながら成長します。

そして、一定期間が経つと出産に至り、

出産した女性は母親なり、

精子の提供者である男性は父親になる。

子どもの誕生と同時に私たちは『親になる』のです。

多くの動物は子どもを産んだ時点で誕生した子どもへの親の役目は終わり。

しかし、人間の子どもは、

目も見えない、

歩けない、

食事もできない、

という未熟な状態で生まれてくるために、『親をする』ことが必須の状態です。 

 

他の動物は産んだら親としての役目が終わるところ、人間の子どもは育児が必要不可欠。

人間は子どもを育てる必要性を当然のことと受け入れて、

『親になる』ことと『親をする』ことを自然に営んでいます。

 

なぜ2人必要なのか?

『親をする』多くの生物は、母親単体で子育てします。

父親は母親に精子を提供するだけの役割で終わることが多いのです。

しかし、人間に限ってはそういきません。

子どもが他の生物に比べてとても未熟無能な状態で生まれてくるからです。

しかも、

手がかかる期間は十数年にも及ぶ長期間。

母親だけでは負担が大きすぎるのです。

そのため、男性を自分の子どものところへ引き留めて、子育てに関わるように働きかけます。

巻き込まれるようなかたちで、『父親をする』ように人間は進化してきました。

 

ところが、現代の日本では、

一般的な『父親をする』ということが『母親をする』こととは少し異なる特徴を持っています。

父親育児の特徴

父親の育児には、母親の育児とは異なる特徴は三つあります。

父親育児の特徴
  • 受動的な子育て
  • 趣味・楽しみとしての子育て
  • いいとこ取りの子育て

1.受動的な子育て

自分から積極的に子育てするのではなく、

配偶者から頼まれて、子どもの世話や遊び相手になる育児のことです。

『パパと公園に行っておいで』

『一緒にお風呂に入ったら?』

など、

母親から促されるように育児に参加します。

2.趣味・楽しみとしての子育て

子どもと一緒に遊んだり、かわいがったりすることで、気分をリフレッシュさせている育児のことです。

仕事の気分転換や自分の時間に余裕がある時だけ子どもと関わって、

趣味のようなかたちで子育てを行います。

 

3.いいとこ取りの子育て

いいとこ取りの子育てとは、子どもの機嫌が良いときはまめに相手をして世話をするのに対して、

おむつの交換、食事、機嫌が悪くなった時など面倒な育児は母親に任せてしまう子育てです。

自分やりたいことだけをやるという悪く言えば都合のいい子育てです。

共通していることは、

父親的な育児の特徴が二次的世話役であることです。

母親が責任を持って生命を維持するための一次的な世話をしているからこそ、

父親は自分が子育てしたいとき、できるときだけ子どもの相手をすることができるのです。

 

孤独が不安を煽る

夫婦で子育てをしていても、

母親が孤独を感じたり、不安が強くなるのは、一次的世話役を母親しか行っていないためです。

あくまでも母親中心で子育てを行うため、ひとりで育てているのと同じなのです。

肉体的な疲労感や

ひとりの時間を確保することができても

育児に対しての共感や目線が異なっていれば、精神的にサポートすることはできないですよね。

実際に、

母親は父親の育児参加率が高いと育児に肯定的になりやすく、

父親の育児参加率が低いと育児に否定的になりやすい傾向があります。

そして不安や焦燥を抱えた結果、

自分ひとりで子育てを完璧にこなそうとする母親が一定数現れ、『教育ママ』へと変わっていくのです。

 

教育ママの弊害

子育てを完璧にこなそうとする母親は、一見頑張り屋で良い母親のように思えます。

しかし、

子どもの成長へ大きな弊害があると同時に、

子どもへの間接的ないじめへと発展してしまう恐れもあるのです。

 

子どもの育つ力を奪う

孤独に子育てに取り組むことで、不安や焦燥に駆られた母親は、

失敗を恐れて、子どもに対して過度な介入をしてしまいます。

自分が良いと思ったことを『よかれ』と子どもに課します。

子どもにはできる限りのことをしてあげなければいけないと、愛情を押し付けるようになります。

元々、子どもには自ら育つ力を備えています。

試行錯誤しながら、失敗や成功を経験して成長していきます。

しかし、『教育ママ』と化した母親が子どもの先回りをしたり、自由に学ばせなかったりして、試行錯誤の機会を奪ってしまうのです。

 

子どもへの間接的ないじめ

また、父親が育児に関心がなく、

母親がひどく精神的に追い込まれている場合、

子どもを無意識のうちにストレスの捌け口としてしまいます。

具体的には、子育てに対する価値観の違いから悪化してしまった配偶者との関係が、子どもを犠牲にして維持されることです。

本来は、夫婦が気持ちを直接ぶつけ合うことで関係性を良好にしていくことが必要ですが、

子どもをいじめることで精神的に安定させようとします。

ひどい場合には、

子どもが精神的にダメージを負い、病気や不登校などトラブルを抱えることによって離婚ができなくなることで夫婦関係を維持しようとすることもあります。

 

世間的には、

一生懸命働く父親

一生懸命子育てする母親

期待に応えようとする子ども

という表面的にはしあわせに見えますが、

本質的には誰もしあわせにならない状態が引き起こされるのです。

 

解決策は2人で育てること。

では、家族全員をしあわせにするために取るべき父親の行動はなんでしょうか?

解決策は大きく分けて2つ。

  • 同じ目線で2人で子育てすること。
  • 幼少期から積極的に育児に取り組み子どもにとっての重要な他者となる

同じ目線で2人で育児をする

家族全員がしあわせになるためには、どちらか1人が辛い思いをしているような状況を変えなければなりません。

子育てに孤独を感じてしまうのは、

子どもを見る目線が一次的世話をする立場と二次的世話をする立場とでギャップがあるから。

仕事の影響で時間を多く作れないということもあります。

よって、

同じ立場、価値観、ライフプランを持って子育てをするためには、

子育ての方針を共有することが大切になってきます。

わかってくれている、共感しているという実感が精神的な負担を軽くします。

共有するためには、たくさんのコミュニケーションが必要になります。

しかし、夫婦間のコミュニケーションは、感情的になりやすく、トラブルが発生しやすいです。

アサーションを学ぶことで、

お互いを尊重したコミュニケーションができるようになりますので、少しずつ実践してはいかがでしょうか。

関連記事を↓で紹介しますね。

 

また、子育ての方針に悩んでいたらモンテッソーリ教育をイメージしながら方針を作るといいかもしれません。

『天才を育てる』、『エリート教育』という印象を持っているかもしれませんが、

実際には、子どもの成長をよく観察して仕事やコミュニケーションを繰り返していく教育方法です。

発達や個性に合わせてできることへ夢中になれる環境を作ることが重要。

子どもだけでなく、親も心理的なストレスを軽減し、

家族全員がしあわせになれるような教育方法です。

よかったら参考にしてくださいね。

 

幼少期から積極的に育児に取り組み重要な他者となる

もうひとつは、受け身ではなく積極的に子育てに参加することです。

母親が生命維持をしているから、父親は遊び相手になればいいというのは根本的な解決になりません。

とくに、素早い応答を示すことで、

子どもにとって『重要な他者』となりましょう。

子どもはごく幼少期から複数の人間と深い関係を持ち、愛着関係を結べることがわかっています。

そして、赤ちゃんと愛着関係を結べた人の共通点は、赤ちゃんの状態や要求を敏感に察知して応答していた人でした。

まずは、よく観察することが大切です。

配偶者よりも先に異変に気づけるようになると、

子どもにとってその分野に関しては、『重要な他者』です。

この人なら安心できると子どもに思ってもらえたなら、

配偶者も安心して一次的世話を任せられるようになります。

すると、配偶者の負担も減って、子育てへの不安や焦燥が和らぎ、子どもへの間接的ないじめを防ぐことができます。

応答性や安心感は『安全基地』の考え方につながります。

『安全基地』が複数あることは、子供の発達のためにも大きなメリットになってくれます。

また、傾聴することについても学んでみると気づきの力は着実に身についていきます。

 

参考書籍

最後に

ヒトは大脳の発達により、二足歩行による子宮の狭隘化が起こりました。

そのため、子宮内で成熟することが困難に。

子どもは未熟な状態で生まれてくるように変化しました。

結果、他の動物のように『親になる』だけではなく、両親が『親をする』必要が発生しました。

本来は父親と母親が協力して子育てすることを前提としているため、

母親ひとりでの子育ては不安だらけになります。

父親と母親も同じ目線で、幼少期から積極的に子育てに関わることで、家族全員がしあわせになれます。

石谷落果

夫婦・家族関係についてひとりで考えるのがつらいと感じたら、夫婦立て直しカウンセリングを選択肢のひとつとして考えていただけたらと思います
 
必ずあなたの力になります

これからも一緒にしあわせな家族を目指しましょうね!

 

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