こんにちは!
『夫婦立て直し工場』の石谷落果です。
プロフィール
石谷落果
夫婦カウンセラー
『離婚寸前の夫婦危機を経験したこと』が夫婦カウンセラーを志すきっかけ。家族心理学・認知行動療法に精通し、心理的なサポートから経済的フォローまで多角的な夫婦カウンセリングを実施中。
夫婦問題は長引くほど立て直しは難しくなります。ひとりで悩まずに、一緒にしあわせな家族を目指しませんか?
今回は、幸福になるための考え方について紹介します。
配偶者との関係がうまくいかない。
自分人生こんなはずじゃなかった。
という方はぜひ一読していただければ、
しあわせな家族のきっかけなるかもしれません。
夫婦・家族関係についてひとりで考えるのがつらいと感じたら、夫婦立て直しカウンセリングを選択肢のひとつとして考えていただけたらと思います。
必ずあなたの力になります。
夫婦立て直しを始めたばかりの方↓
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幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない!?
最初にお伝えしたいのは、
心理療法の専門家ラス・ハリス氏の言葉。
『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない』ということです。
『一体、何を言っているんだ!?』
と思った方もいるかもしれません。
今回の参考書籍『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない:マインドフルネスから生まれた心理療法ACT入門』ラス・ハリス著の書籍そのままなのです。
夫婦立て直しにとても大事なフレーズだったので引用させていただきました。
言葉の意味は、
不幸になれ、
苦労をしろ、
というわけではありません。
私たちが不幸な固定観念を抱いているから、人生に不公平や苦労を感じやすいという意味合いの言葉です。
4つの神話をご存じですか?
『しあわせになるたったひとつの冴えた戦略』を学ぶ前に、
『4つの神話』をお伝えします。
4つの神話とは、
人生を不幸にする固定観念のことです。
↓のような固定観念を持っていると、
幸福からは遠ざかります。
- 幸福であるのは自然だと信じていること
- 幸福でないのは自分に欠陥があるからだ
- ネガティブな感情は持ってはいけない
- 自分の思考や感情をコントロールできなければいけない
言い換えれば、
誰もが自然と幸福を手に入れることはできない
幸福でないことは自分の遺伝子、性格に欠陥があるわけはない
ネガティブな感情を持つことは当たり前
全ての思考や感情はコントロールできない
ということになります。
こんなネガティブな考え方でいいのかなあ?
と思うかもしれません。
人間は生まれつき自分と他人を比較したり、
欠点を探す能力を持っています。
今は人生どん底に落ちても、
やり直し生きていける平和な社会。
適正なリスク取って生きていくことで成功する人たちもいます。
一方、昔はネガティブな感情、不安や恐怖を感じることで生き延びることができる命懸けの世界でした。
生きるためにネガティブに思考して、
危険を避ける力が優秀な能力だったわけです。
つまり、人間は幸福よりも不幸でいることがデフォルト状態と言えるのです。
夫婦関係も苦労やトラブルの連続
夫婦、家族においても同じことが言えます。
結婚当初は永遠の愛を誓い合ったわけですが、それは最もしあわせの頂点での出来事。
夫婦生活のベースは、
苦労と困難の連続と考えるべきです。
結婚生活が幸福であるのは自然で、幸福でないのは自分に問題がある。
配偶者に対して、ネガティブな感情は持ってはいけないし、自分の思考や感情を完璧にコントロールできなければいけない。
と考えているということは、
人間にとって自然な思考パターンであると言えます。
『このままでは不幸になる』
という危機感は狩猟時代に培った生き延びる能力。
この危機感が、
夫婦問題への逃避。
配偶者への責任転嫁。
自分たち夫婦は不幸であるという思い込み。
を作り出しているのです。
よって、私たちが前向きに夫婦生活を続けるには、
不幸をどうやって受け入れて生きていくかを考えていかなければいけません。
たったひとつの戦略
しあわせな家族へ立て直すためのたったひとつの戦略は、
ネガティブな思考を避ける行動を取らないこと
ネガティブな感情や出来事は、
コントロールできません。
無理やりポジティブに思い込んだり、
ネガティブから短期的な方法で逃げたりするのは間違った戦略。
夫婦問題から逃げるために、
- 自分の本当の気持ちを押し殺してしまう
- 子どもへストレスをぶつけてしまう
- 不倫をしてしまう
- アルコールや薬物に依存してしまう
というような短期的利益を求めた行動を取ってしまいがちではないでしょうか?
しかし、短期的利益を求めることで、
自分の人生にどのような影響があるか想像してみてください。
長期的に苦痛を避けられそうですか?
犠牲になったものはありませんか?
人生が豊かで意味のあるものになりましたか?
おそらく、一時の快楽は得られても、
未来の自分のしあわせな姿を想像できないはずです。
ネガティブな思考の回避は、短期的な利益を伴う行動によって行われます。
目前の不幸からの回避よりも、数年先、数十年先の幸福を見据えてみましょう。
夫婦立て直しは長期的な視野で臨む必要があることは繰り返しお伝えしています。
要するに、
ネガティブなことを考えるのは仕方のないことだけど、思考に操られて目先の利益を求めるような行動を取ったらダメです。
ということ。
配偶者の言動にいちいち落ち込んだりせず、感情も行動を分離できるようになりしょう。
感情に振り回されず、
未来が明るくなるような選択を繰り返せるようになると、
面白い人生が待っています。
思考と行動を分離するためのスキル
では、感情と行動を分離するためこのスキルを紹介します。
瞑想する
思考と行動の分離は、
無意識だった行動を意識的にすること。
そのための手法として有名なのは、
『瞑想』です。
瞑想は自動ロボット化していた自分自身を取り戻す手段のひとつ。
反射的に不安や怒りを感じる自分を俯瞰して、自分自身と切り離して扱いましょう。
最初難しいですが、瞑想を続けることで少しずつ変わっていきます。
自分の思考を観察する
観察するとは、
思考に意味を与えずに、
ただの言葉として捉えること。
しかし、思考に対して心が同調してしまうとネガティブな方へと引き寄せられてしまいます。
よって、
不快な感情を排除するのではなく、
聞き流し居場所作ることが大切。
ネガティブな感情は、
自分の中に存在してもいいのです。
そして、感情に振り回されるか、
利用するかは私たち自身が決めることができます。
取り組みやすい方法としては↓の3つが挙げられます。
- 私は〜と思っている
- 〜の巻と感情や出来事を定型化する
- 心に感謝する
などがあります。
ネガティブな思考に行動まで支配されそうな時は活用してみてくださいね。
私は〜と思っている。
例えば、配偶者が自分を傷つけるような言葉を放ったとき
『ひどいことを言われた!むかつく!』
という感情が生まれたとします。
このときに、自分の感情に鉤括弧をつけてセリフとして認識してみましょう。
私は『ひどいことを言われた!むかつく!』と思っている。
というような感じです。
大したことないように感じますが、感情を客観視できるのでかなり効果あります。
〜の巻と感情や出来事を定型化する
どうしても繰り返してしまう配偶者の悪い癖については、ストーリー形式で物事を捉えるのも効果的です。
配偶者が何度説明しても家事のやり方をわかってくれないときは、
『配偶者が家事のやり方を理解できない』の巻だ!
というようにこの感情や出来事はあのときのストーリーだと認識するようにしましょう。
この方法も、感情を自分の心のひとつ外側に置いているような感覚になります。
心に感謝する
心に感謝するのも感情と心を切り離すテクニックのひとつです。
最初に述べたように、
ネガティブな感情ほ人間が生き延びていく上で必要な能力でした。
そのため、ネガティブな感情が湧き出ることは、心が自分を守ろうとする防衛反応のようなものです。
今、自分が自分自身を守ろうとしているんだ!
と気づくことで、冷静に立ち振る舞うことができます。
ネガティブな感情をどのように利用するかが良好な夫婦関係を維持する秘訣です。
参考書籍
今回の参考書籍は、ラス・ハリス氏著の
『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない:マインドフルネスから生まれた心理療法ACT入門』
マインドフルネスの実用的な部分だけを厳選した心理療法ACTを扱った一冊です。
最後に
夫婦立て直しは不安や恐怖から逃げても、長期的な幸せは望めません。
皆、不安は持っています。
ネガティブをコントロールするのではなく、居場所を作ってあげてください。
夫婦立て直しへ取り組む心を作るための近道です。
夫婦・家族関係についてひとりで考えるのがつらいと感じたら、夫婦立て直しカウンセリングを選択肢のひとつとして考えていただけたらと思います。
必ずあなたの力になります。
これからも一緒に、しあわせ家族を目指しましょうね!
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