こんにちは!
『夫婦立て直し工場』の石谷落果です。
プロフィール
石谷落果
夫婦カウンセラー
『離婚寸前の夫婦危機を経験したこと』が夫婦カウンセラーを志すきっかけ。家族心理学・認知行動療法に精通し、心理的なサポートから経済的フォローまで多角的な夫婦カウンセリングを実施中。
夫婦問題は長引くほど立て直しは難しくなります。ひとりで悩まずに、一緒にしあわせな家族を目指しませんか?
今回は、私が人間関係で悩んだときに必ず頭に思い浮かべるようにしているフレーズについて紹介します。
良好な夫婦関係を目指すための大切な考え方ですので、ぜひ頭の片隅に置いていただければ幸いです。
夫婦・家族関係についてひとりで考えるのがつらいと感じたら、夫婦立て直しカウンセリングを選択肢のひとつとして考えていただけたらと思います。
必ずあなたの力になります。
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ニーバーの祈り
私が困難に直面したときに思い浮かべるフレーズとは、
ずばり、『ニーバーの祈り』の一文です。
ニーバーって誰だ?
祈りってことは宗教的な言葉なの?
と思ったかもしれません。
『ニーバーの祈り』について簡単に紹介すると、
アメリカの神学者ラインホルド・ニーバーという方が、
マサチューセッツ州西部の山村の小さな教会で説教した時の祈りとされています。
↓の全文を読むと神様への祈りという宗教的な意味合いで表現されたという印象を受けるかと思います。
神よ、変えることのできないものを静穏に受け入れる力を与えてください。
変えるべきものを変える勇気を、
そして、変えられないものと変えるべきものを区別する賢さを与えてください。一日一日を生き、
この時をつねに喜びをもって受け入れ、
困難は平穏への道として受け入れさせてください。これまでの私の考え方を捨て、
イエス・キリストがされたように、
この罪深い世界をそのままに受け入れさせてください。あなたのご計画にこの身を委ねれば、あなたが全てを正しくされることを信じています。
そして、この人生が小さくとも幸福なものとなり、天国のあなたのもとで永遠の幸福を得ると知っています。アーメン
ニーバーの祈り – Wikipedia
『ニーバーの祈り』は、とくに前半の6行については困難を乗り越えたいすべての人に通じると考えています。
もちろん夫婦関係にも通じます。
一体全体、なんでだろう?
と興味を持っていただけたら幸いです。
私が思い浮かべるフレーズ
私が困難に直面した時、思い浮かべるフレーズは最初の三行です。
神よ、変えることのできないものを静穏に受け入れる力を与えてください。
変えるべきものを変える勇気を、
そして、変えられないものと変えるべきものを区別する賢さを与えてください。
ニーバーの祈り – Wikipedia
そのまま心の中で唱えていただいてもかまいません。
私は困難を第三者視点でとらえるために少し使いやすく変更しています。
私が心の中で唱えるのは、
『大丈夫。変えることのできないものを受け入れる力と変えるべきものを変える勇気。
そして、変えられないものと変えるべきものを区別する賢さを石谷落果は持っている』
というフレーズです。
人間関係においても、
ビジネスの世界でも、
変えることができないものはたくさんありますよね。
自分の遺伝子は変えられません。
生まれた人種は変えられません。
親は変えられません。
過ぎてしまった過去は変えられません。
他人の心も変えられません。
取り返しのつかないケガや病も変えられません。
誰もが↑のような『変えられないもの』について悩み、後悔した経験はありますよね。
しかし、現状がよい方向へ変わることはありましたか?
基本的には、現状が大きく前進することはなかったでしょう。
だから、『ニーバーの祈り』にある『変えることができないものを受け入れる』という考え方は、
苦悩と向き合う姿勢として理に適っているのです。
では反対に『変えられるもの』って何でしょうか?
自分の他者への態度。
誠実に物事へ取り組む姿勢。
他責思考から自責思考へ変える。
次は後悔する選択をしないように、価値観を整理する。
いざというときに冷静に対処できるようにメンタルケアに取り組む。
経済的に困らないように堅実な資産運用をスタートする。
というように現状を少しでも良い方向へ変える取り組みはたくさんあります。
どれも特別な行動ではないですよね。
動けないときは誰もが『勇気が足りないだけ』だと私は思うのです。
だからこそ、『変えられるものを変える勇気』があることを自分に言い聞かせてあげてください。
そして、最も大切なのは『変えられるもの』と『変えられないもの』を区別する賢さです。
変えられないものを変えられると思って取り組んでしまう。
変えられるものを変えられないとあきらめてしまう。
という失敗がおこならないように、冷静かつ客観的に自分を見つめることが望まれます。
『変えられないものと変えるべきものを区別する賢さを○○は持っている』
と自分に語りかけることが大切なんです。
もしも人間関係に悩んだら、自分を一歩引いて捉えるためにぜひニーバーの祈りを唱えてみてくださいね。
マインドフルになることの大切さ
次に4~6行目について触れて置きます。
一日一日を生き、
この時をつねに喜びをもって受け入れ、
困難は平穏への道として受け入れさせてください。
実は、夫婦立て直しにおいて↑の考え方ってめちゃくちゃ大切なんです。
なぜなら、夫婦の日常は放っておくと次第に当たり前の連続へと変わってしまうから。
最初は隣にいてくれるだけで幸せだった存在。
しかし、次第に要求が大きくなってきます。
いつからか、気遣い、察しが当たり前になり、やらないことへの不満が募りますよね。
でも本当は、何も変わっていない。
自分の受け止め方が変わっただけなのです。
今日は集中して仕事・家事ができたぞ。
配偶者がコーヒーを淹れてくれた。
子どもと触れ合えるのって楽しいな。
みんなが今日も元気に過ごせてよかった。
というように、今まで見過ごしてきてしまった些細な出来事を拾い集めることができたらしあわせだと思いませんか?
このように小さい喜びを拾えるかどうかは、自分の心がマインドフルであるかも関わってきます。
マインドフルネスとは、
今ここにあるものに気づくことです。
今目の前にあるしあわせも『自動操縦モード』だったら簡単に見逃してしまうでしょう。
長期的な視野で物事に取り組みには、この瞬間を大切に生きることがとても重要なんです。
『こんなことしてもどうせ夫婦関係は良くならないよ』
損得を考える自分に気づいたら1分間深呼吸をしてください。
たった今、自分のやれること・変えられることに集中しましょう。
配偶者は変えられないもの
ニーバーの祈りが人間関係の悩みを乗り越えるために大切な考え方を教えてくることはイメージがつきましでしょうか?
では、夫婦関係で『変えられないもの』の象徴的な存在は何でしょうか?
ずはり、配偶者です。
結婚して生涯を誓い合ったとしても、自分とは異なる人間です。
他人であることには変わりありません。
配偶者がもう少し冷静になってくれたら。
優しくなってくれてたら。
浮気をやめてくれたら。
散財をやめてくれたら。
と促しても変わると決意するのは配偶者。
基本的に人は自分から変わろうと思わなければ変わりません。
一方、
自分が配偶者にどう伝えるのか。
仕事を負担をどうのようにコントロールするのか。
家事、育児にどれだけウェートを割くのか。
どんな状況でも変わらず愛情を注ぐことができるのか。
↑のような事柄は自分で変えていくことができますよね。
とくに、伝え方を変えていくことは夫婦関係を立て直すにはとても重要です。
『本当に、いつもいつも同じことしてあなたは学ばないね。ちゃんとしてよ』
と言われるよりも
『私はあなたがこうしてくれた方がうれしいな』
と言われる方がずっとすんなりと受け入れられますよね。
配偶者に変化を望む前に、
自分が配偶者の望み通りの人間であるかを振り返ってみませんか?
参考書籍
『相手は変えられない。だから、自分が変わるしかない』と思った方は↓の書籍がおすすめです。実用的な技術やワークが紹介されていますので、ぜひ活用してくださいね。
自分の考えや気持ちを配偶者へ伝える方法に悩んでいる方は『アサーション』を学んでみることをおすすめします。↓の書籍はマンガ形式なので読みやすいかと思います。
最後に
人間関係に悩んだとき、
私たち相手に変化してもらおうと考えてしまいがちです。
夫婦関係でもお互いに理想を押し付け合ってしまうことはありますよね。
小さなひずみがやがて大きな亀裂となり、
夫婦問題へと発展します。
すると、目の前にある小さなしあわせは見えなくなってしまいます。
『ニーバーの祈り』にあったように、
『変えられるのは自分の影響する範囲だけ』です。
自分の変化を大切な人に伝えていきましょうね。
そして、変えられないものを受け入れらるようになると未来は少しずつ明るさを取り戻すと思います。
夫婦・家族関係についてひとりで考えるのがつらいと感じたら、夫婦立て直しカウンセリングを選択肢のひとつとして考えていただけたらと思います。
必ずあなたの力になります。
これからも一緒にしあわせな家族を目指しましょうね!
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