こんにちは!
『夫婦立て直し工場』の石谷落果です。
プロフィール
石谷落果
夫婦カウンセラー
『離婚寸前の夫婦危機を経験したこと』が夫婦カウンセラーを志すきっかけ。家族心理学・認知行動療法に精通し、心理的なサポートから経済的フォローまで多角的な夫婦カウンセリングを実施中。
夫婦問題は長引くほど立て直しは難しくなります。ひとりで悩まずに、一緒にしあわせな家族を目指しませんか?
今回は考えたいのは↓の内容です。
- 青年期・思春期の子どもを持つ夫婦がどのように子離れしていくのか。
- そして、もう一度『夫婦2人きり』になることの準備するのか。
夫婦が一緒に過ごして来た20〜30年を離婚という選択で終わらせないため、
一緒に夫婦関係を見直していきませんか?
夫婦・家族関係についてひとりで考えるのがつらいと感じたら、夫婦立て直しカウンセリングを選択肢のひとつとして考えていただけたらと思います。
必ずあなたの力になります。
夫婦立て直しを始めたばかりの方↓
状況別の夫婦立て直し↓
家族の経済的不安を無くしたい方↓
家族の発達課題について学びたい方↓
夫婦2人になることの準備
中年期の夫婦にとっての大きな課題のひとつとして、
『もう一度2人だけの暮らしに戻る準備』が挙げられます。
熟年離婚という言葉があるように、子どもが巣立った後の夫婦が離婚してしまうケースは多いのが事実。
私の元へ相談に来る方も同様の傾向があります。
子どもの巣立ちは結婚生活や幸福感にポジティブである。
本来であれば、子どもの巣立ちは結婚生活や幸福感にポジティブに作用するとされています。
子育てというのは、コントロールできないひとりの人間と本気で向き合っていくこと。
簡単には投げ出せない状況が続きます。
夫婦2人で子育てという大きな課題を乗り越えることで、より結束力は強固になります。
強い絆で結ばれた夫婦が2人だけの時間を手にするからです。
問題は夫婦間に葛藤がある場合
ところが、夫婦間に葛藤があると子離れが離婚の引き金になってしまいます。
とくに、子どものために夫婦関係を維持している場合はこれから先の人生を共に過ごしていく理由が無くなってしまいますよね。
無理をして夫婦を続けたことで失った代償に気づくこともあるかもしれません。
空の巣症候群
子育てにエネルギーを注いできた場合は、
『空の巣症候群』と呼ばれる子離れを起因としたうつや無気力感を覚えることがあります。
大切なことは、ストレス緩和
この時期の困難を解決するには、ストレス緩和が重要です。
環境の変化は、大きなストレスのひとつ。
そして、ストレスはネガティブな出来事だけに感じるものではありません。
ポジティブな出来事が起こっても感じるもの。
子どもが巣立つことの幸福感の裏で、大きなストレスを抱えているのです。
環境の変化(家族システムの移行)によって発生したストレスから、夫婦関係が悪化するリスクもあります。
では、私たちはどのようにストレスと向き合っていけばよいのでしょうか?
ストレスと上手に付き合っていこう。
ストレスに強い人は心の強い人ではありません。
ストレスと上手に付き合っていける人です。
上手に付き合える人には大きく2つの特徴があります。
- セルフコントロール能力が高い
- テストステロン値が十分である
セルフコントロールの高め方については瞑想やストレスコントロールを参考にして見てくださいね。
テストステロンは遺伝的な要因もありますが、生活習慣を変えるだけで改善します。
規則正しい睡眠を取る。
運動する。
朝、一杯のコーヒーを飲む。
↑のような習慣つけるとよいと言われています。
ぜひ、一緒に取り組んでみましょう。
大切なことは、家事の簡素化
そして、ストレスの緩和以外にも家事の簡素化も大切なポイントです。
2人きりの生活になって、自由な時間が増加することで、家事の不平等さが浮き彫りになります。
『なぜ、配偶者の身の回りの世話までしなくてはいけないのか?』
というこれまで感じづらかった疑問が発生します。
そのため、
時短家電の導入
家事代行サービスへ外注化
などを利用して、夫婦共通の時間を作っていきましょう。
夫婦関係の性質変化
夫婦関係も子どもの巣立ちによって性質が変化します。
また、夫婦2人に戻った時、男女それぞれが期待することをお伝えします。
現代では性別で役割分業する考え方は減少傾向。
役割に応じてそのような傾向があるというように考えていただけたらと思います。
友人や仲間としての感覚
自分達らしい夫婦の構築でお伝えしたように、私たちは重層的役割を持っています。
夫婦は『配偶者』という役割の他に、
子どもがいる間は『親』としての機能を持っています。
場合によっては『親』としての役割の方が大きい夫婦も存在するのではないでしょうか?
しかし、子どもが巣立つと、
親としての機能が薄まり、父母の役割としてのつながりから平等や公平を大切にする友人や仲間のような感覚が大きくなります。
関心ごとを共有したいという気持ちも強くなる傾向です。
男性が期待すること
男性は比較的に配偶者と一緒に旅行したり、レジャーを楽しむことを期待します。
女性が期待すること
一方で、女性は自律性を獲得し、
仕事や学校などの外に関心を向けるようになります。
未然に予防しておきたいこと
このように、夫婦が2人になるということは、さまざまな環境や関係性の変化が生じます。
良くも悪くも強いストレスがかかっている状態。
ストレスによって、夫婦関係形成期に生じた未解決になっている問題が顕在化します。
そこで、夫婦にとって未解決の問題が顕在化する前に防ぐことがとても大切になるのです。
子育て期の葛藤
子育て期の葛藤も解消しておきたい問題のひとつ。
子育ては家族にとって長期的なイベントですが、
日本では伝統的に父親が仕事、母親が家事育児という分担が根付いています。
夫と妻の間にある性別分業観のずれが結婚満足度へネガティブな影響を与えます。
分業制の副産物
とくに、葛藤が多いのは、
長い子育て期を一方が仕事、もう一方が家庭の切り盛りという役割分業によって乗り切った場合です。
仕事だけ考えて生きてきた。
家庭のことだけを考えて生きてきた。
分業期間が長いほど、夫婦間のアナログ的な交流が失われている可能性が高いです。
納得した上での分業であっても、
諦めが隠れている可能性もあります。
本当は仕事を続けたかった。
本当は子どもともっと触れ合いたかった。
そんな役割を全うするために押し殺してしまった感情を配偶者へぶつける前に、
本当の気持ちを伝えるように心がけましょう。
介護システム
さらに、子どもが巣立つということは同時に私たち親の介護が必要になる時期。
老年期の発達課題でもお伝えしますが、ただ1人の家族メンバーが抱える必要はありません。
すべての家族と外部の専門家が協力して担っていく課題。
適切な介護システムを構築していく必要があるのです。
そして、自分たち夫婦が子ども以降の世代にネガティブな影響を与えないように、対策を打っていくことも求められます。
予防するために始めること
では、どのようによぼうしていけばいいのでしょうか?
各夫婦によってさまざまな問題があるために、ここでは具体的な対策はお伝えすることはできません。
しかし、共通して言える初めて欲しいことはお伝えすることができます。
自己開示
中年期の夫婦を対象に、
どのような要因が結婚満足度との関係に影響を与えるかを調査したところ、
自己開示が夫婦関係への満足度に最も影響していることがわかりました。
自己開示とは、自分の内面を打ち明けることです。
自分の考えや気持ちを相手に聞いてもらい、理解してもらう。
自己開示の習慣をつけるのが、夫婦関係を安定させるのに有効だと言えます。
家族システムを安定させるために、
自分の本当にやりたいこと望んでいることを無意識に押し殺しているケースは多いです。
自己開示は意識的に取り組む必要があるかもしれません。
アサーション
ただし、
一方的に考えや気持ちを押し付けたり、
配偶者の考えや気持ちを受け止めすぎては心身に負担がかかります。
そこで、重要なのは適切な自己表現の仕方を知っておくこと。
アサーションを学ぶことで、自分と配偶者を尊重したコミュニケーションが取れるようになりますよ。
資産運用
発達課題とは少し毛色が違う話ですが、資産運用を始めておくことも大切です。
介護にはコストがかかりますし、いつまで続くのがわかりません。
家族へ迷惑をかけないためにも、資産運用によって介護資金を用意しておきましょう。
理想は、購入した株式の配当所得で賄うこと。
貯蓄やキャピタルゲインの切り崩しは、限度が見えてしまうために心理的負荷が大きいです。
一方で、配当所得であれば永続的に介護資金を捻出できます。
とくに、米国株高配当ETFのVYMを購入しておくことで安定した介護資金は用意できると私は考えています。
ぜひ、参考にしていただけたらと思います。
参考書籍
本記事を作成するにあたって参考にした『家族心理学』に関する書籍です。夫婦関係の問題や葛藤が実は夫婦間だけの出来事が原因ではないことがわかる一冊になっています。
夫婦やカップル間のアサーションについて学ぶならこちらがオススメ↓
アサーションについて漫画や図解でわかりやすく学ぶならこちらがオススメ↓
最後に
夫婦が2人きりになることを喜ばしい気持ちで迎え入れることができたなら、
私たちが結婚してからの20〜30年間は素敵な思い出になるはずです。
自己開示によって、夫婦の親密さを維持し続けること。
アサーションによって、お互いを尊重し合った関係性を築くこと。
そして、資産運用によって老後生活への不安を取り除くこと。
このブログを読んでくださっている中には、今は苦しい夫婦関係が続いている方もいるでしょう。
しかし、小さな行動の積み重ねが将来の夫婦関係を安定したものへと変えてくれます。
夫婦・家族関係についてひとりで考えるのがつらいと感じたら、夫婦立て直しカウンセリングを選択肢のひとつとして考えていただけたらと思います。
必ずあなたの力になります。
これからも一緒にしあわせな家族を目指しましょうね!
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