夫婦修復や離婚回避ではなく、夫婦立て直しに取組もう

こんにちは!

 

『夫婦立て直し工場』の石谷落果です。

プロフィール

石谷落果

夫婦カウンセラー

『離婚寸前の夫婦危機を経験したこと』が夫婦カウンセラーを志すきっかけ。家族心理学・認知行動療法に精通し、心理的なサポートから経済的フォローまで多角的な夫婦カウンセリングを実施中。

夫婦問題は長引くほど立て直しは難しくなります。ひとりで悩まずに、一緒にしあわせな家族を目指しませんか?

 

今回は『夫婦修復』という言葉に潜む罠について紹介します。

そして、私が『夫婦修復』ではなく、『夫婦立て直し』と表現する理由とその意味も知ってもらえたらと思います。

 

私自身、夫婦修復したいと思っていた頃は人生の谷底にいる気分でしたが、

夫婦を立て直そうと意識したことで大きく前進しています。

 

人生で最も苦しい状況にいる皆さんの力になれれば幸いです。

  

元に戻るのではなく、新しく立て直すところがポイントです!

石谷落果

夫婦・家族関係についてひとりで考えるのがつらいと感じたら、夫婦立て直しカウンセリングを選択肢のひとつとして考えていただけたらと思います
 
必ずあなたの力になります

 

夫婦立て直しを始めたばかりの方↓

 

状況別の夫婦立て直し↓

 

家族の経済的不安を無くしたい方↓

 

家族の発達課題について学びたい方↓

 

  

目次

夫婦修復の罠

皆さんは、夫婦修復という言葉にどのようなイメージを持つでしょうか?

 

夫婦円満の秘訣を知ることで夫婦仲が改善したり、

離婚寸前だった夫婦が、また楽しく暮らせるようになったり、

破綻していた夫婦関係が元に戻る。そんな印象を受けるかもしれません。

 

しかし、夫婦修復という言葉には、さまざまな罠が潜んでいるんです。

  • 恋人だった頃の状態へ戻ることを意識してしまうこと
  • 相手を変えようとしてしまうこと
  • 元に戻れないなら諦めようと自らを促してしまうこと

など、

よかった頃、幸せだと思っていた頃の夫婦関係を夫婦修復のゴールとしてしまう罠です。

一度破綻した夫婦にとって、最も危険なのは、恋人のような盲目の人間関係に戻ろうとすること。

なぜなら、恋愛感情は3年程度で消えると脳科学的に言われているからです。

これは、ヘレン・フィッシャー博士著『愛はなぜ終わるのか』に書かれていますが、恋愛感情は脳内物質のドーパミンによる現象だからです。

人間には、元々子孫を繁栄させるため仕組みが備わっています。

数年で燃え上がるような恋をして、子供を作り、また別の遺伝子を求めるという本能です。

よって、夫婦に子どもができたら自然と恋愛感情は消えていくもの。

新婚当初の異常な状態は、ドーパミンによって作られていただけということになりますね。

つまり、夫婦立て直しの第一歩として、

異常な状態に戻ろうと努力することは建設的ではないと理解するべきなんです。

 

立て直すとはどういうことか。

とはいえ、いつまで経っても仲良しな夫婦は存在します。

そんな理想の夫婦を目指すには、

脳内物質のドーパミンによるドーピングが終了し、

クリアになった自分を配偶者が尊敬、信頼できるかどうかが肝になります。

夫婦を立て直すためのポイントは陥りやすい罠の逆へ向かうことにあるとも言えます。

  • 恋人関係に戻るのではなく、自立した2人になる
  • 浮き彫りになった家系の課題を乗り越える
  • 原因自分論、自分を変える配偶者は変えられないと受け入れる

 

恋人関係に戻るのではなく、自立した2人になる

先程、紹介したように、恋愛関係はドーパミン効果によるものです。

元に戻ることは、ほぼ不可能と考えていいでしょう。

本来なら、ドーパミンの分泌が無くなっても配偶者を大切にできる、配偶者に大切にされる関係性を数年間のうちに構築しなければなりません。

ラブラブ期間の終焉は、結婚して2.3年後、または、妊娠出産によるホルモンバランスの変化により訪れます。

しかし、大抵の夫婦は相互に支え合う関係性を作る必要性を感じないまま、ドーピング期間を終えてしまいます。

私もそうでした。

ドーピングが切れた途端に、夫婦関係は悪化しました。

よって、恋愛感情を超える相互的な安全基地の形成が、長続きする良い夫婦関係の秘訣と言えます。

安全基地についての関連記事はこちらです。よかったら目を通してみてください。

安全基地について、シンプルに表現すると、

  • いつも変わらず接してくれる
  • 困ったときは素早く助けてくれてる
  • 善悪や成否で裁かずに共感してくれる

上記のような関係性を相互に作ることが大切です。

つまり、夫婦として強いのは、

このような夫婦ではなく、

こんな感じの夫婦ということです!

  

私の両親のエピソード

実は私の両親も、7年ほどの別居を経て、困難を乗り越えて夫婦を立て直しています。

以前は会話もなく、離婚調停をしていたくらい険悪でした。

ところが、今では一緒に旅行したり、ライブに出かけほど円満です。

たったひと組の夫婦の出来事なので、参考程度に読んでいただきたいのですが、

両親をもう一度結びつけたのは、

配偶者が本当に困ったとき、真摯に支える精神でした。

別居中は、父親が一人で暮らし、私と母と妹の三人暮らしをしていましたが、

ある時妹が精神的な病で日常生活が困難な状態に陥りました。

私自身も妹に巻き込まれて、自分自身の日常生活を送ることができなくなり、父と暮らすようになります。

状況の深刻さを知った父は、私を暖かく迎え入れ、妹の病を治そうと必死に情報収集をしました。

そして、何時間もかけて病院に連れて行き、経済的にも母をサポートしました。

よそよそしかった母も、次第に心を開くようになって、妹の容体も今ではかなり安定しています。

本当に困っている家族を助けるという行動を取れた父は、苦しんでいた母の安全基地となることができたのです。

当時はよくわかっていませんでしたが、

『父は家系の課題を乗り越えることのできた素晴らしい人なんだ』

と、今では思っています。

  

浮き彫りになった家系の課題を乗り越える

一方、私は夫婦にとって最も大切なことを両親から教わっていました。

しかし、私自身も夫婦問題を起こしてしまった経験があります。

残念ながら、夫婦関係には『たったひとつの冴えたやりかた』など存在せず、自分たち夫婦の課題を解決しなければならないということです。

  

夫婦のすれ違いの原因

夫婦関係のすれ違いは、

  • 遺伝子
  • 家庭環境
  • 愛着スタイル

によって左右されます。

遺伝的に、

ホルモンバランスが崩れやすかったり、

不安、怒り、自己中心性の多寡は決まっています。

家庭環境によっても、

夫婦の人間関係、金銭感覚、教育方針は異なります。

愛着スタイルも、

人それぞれで、スタイルによって接し方やコミュニケーションの取り方が異なります。

1人でさえ複雑なのに、夫婦は2人分です。

そのため、家系の課題というのは、ひどく複合的です。

まずは、自分の遺伝子、家庭環境、愛着スタイルを客観的に知ることが大切です。

自分を知ることで起こり得るトラブルも想定できます。

配偶者のトラウマを把握する

また、配偶者についても可能な限り知っておくべきです。

相互の家系の課題が混ざり合って、夫婦問題は顕在化するからです。

配偶者の家庭環境や愛着スタイルによって、どうしても許せない行動が存在します。

『地雷を踏む』と言う表現がありますが、まさにその名の通り、自分には見えない配偶者の触れて欲しくない部分が存在します。

所謂、トラウマですね。

親から受ける影響が多岐に及ぶ中、『結婚観』についても同様に大きく影響を受けます。

基本的に親が離婚や別居をしている場合、結婚自体が不安定であると認識しています。

何に対して不安定なのかは、配偶者の家庭環境によって様々です。

コミュニケーションの取り方なのか。

育児に対する価値観の違いなのか。

夫婦関係を良好に保つには、小手先の技術よりも、配偶者についてよく知っていくことの方が重要です。

知るためには、愛着スタイルと家庭環境について分析することが近道になります。

そして、配偶者が嫌がる行動は起こさないと言葉ではなく態度で示すようにしてみてくださいね。

  

『原因自分論』自分を変える。配偶者は変えられないと受け入れる

最後に、

夫婦立て直しは、原因自分論で取り組まなければならないことを知っていてほしいです。

もちろん、配偶者に落ち度があって夫婦関係が悪化しているケースも沢山あります。

配偶者が許すことのできない行動をとってしまったかもしれません。

しかし、夫婦関係において100%配偶者が悪かったという考え方は道を閉ざしてしまいます。

夫婦関係が悪化したのは、自分に何か原因があるはずだと考えみること、

つまり、遺伝子、愛着スタイル、家庭環境を知ろうとすることが大切だと私は思います。

配偶者とは言え、他人です。

他人を変えることは難しいです。

でも、自分なら変われます。

自分を振り返って、価値観を見直してみてください。

すると、今まで見えてこなかった夫婦立て直しの糸口があるはずです。

  

私の場合

私は元々、自分の価値観や考えが揺らぎやすい人間でした。

愛着スタイルでいうと、

おそれ・回避型に属し、やや不安型の傾向が強いと思います。

人と接触するのは苦手ですが、人と繋がりがないことにも不安を感じてしまいます。

そのため、嫌われることをおそれて、相手に合わせてしまいがちな性格でした。

恋人同士の間は、何でも合わせていたので妻からは価値観が全く同じ人間だと思われていたようです。

一方で、回避型の特徴も持っていたため、悩みや不満を溜め込みがちでした。

普段は温厚なのに、時々強く感情を出すため、結婚後はどちらが本当の自分なのかわからないと妻には言われていました。

原因自分論で夫婦立て直しに取り組んだのは、結局別居した後なので偉そうなことは何も言えないのですが、

夫婦修復コーチングを受けた際に、『夫婦問題のほとんどは親である』という話を聞き、

親の影響を振り返ることが夫婦問題の解決に繋がるんだと気づいたのは幸運だったと思います。

そこから、遺伝子と家庭環境から生まれる愛着スタイルと価値観を分析し、

マインドフルネスに取り組むことで夫婦立て直しに、長期的な視野で落ち着いて取り組むことができるようになりました。

もうひとつ幸運だったのは、遺伝的に幸福を感じやすい傾向にあったことです。

些細な感謝の言葉や家族の成長から、他の人よりも幸福を得られる。

幸福を得られるため、よりよくしようと前向きになれるのだと自己分析しています。

  

配偶者を変えようとしない

そして、夫婦立て直しに取り組んでいると、配偶者が変わってくれればどんなにいいだろうと考えることが多々あるかと思います。

自分が、必死に変わっても配偶者の言動に変化がなければ虚しくなってしまうかもしれません。

それでも、愚直に自分のやれることを続けるしかないです。

他人はコントロールできません。

気づきの種を撒くことはできますが、自分を変えることができるのは、配偶者とはいえ配偶者自身だけです。

 

夫婦立て直しは、長期的な視野で臨んでみてくださいね。自分が10個変わったら、初めて配偶者は1個変わるくらいの感覚が良いです。

夫婦立て直しに向けてやるべきこと

立て直しに向けてやるべきことは、こちらで全体感をお話ししています。

とくに、

離婚直前で別居していたり、

夫婦間のコミュニケーションが破綻しているような絶望的な状態で、

自分ができることは、

『自立と自律』『家系の課題』への取り組みです。

 

↓の4つの要素がとても重要になってきます。

  • 遺伝子を知り、自分の生まれ持った特徴を知る。
  • 生育環境からの影響を分析する
  • 不安やストレスに負けない心身を瞑想によって作る。
  • 価値観リストを作成し、人生の軸を大切に生きる。

そして、夫婦立て直しは、長期的な視野で取り組んでみてくださいね。

残念ながら、夫婦立て直しに絶対はありません。

夫婦関係は、自分で全部コントロールできないからです。

自分で諦めがつくまで、頑張ってみて、それでもダメだった時に、次のことは考えてみればいいんです。

ただし、早く夫婦関係を良くしなきゃ!

という焦りは禁物です。

焦りや不安の感情は、必ず配偶者に伝わります。

『私は1人でも幸せにいけていける。それでもあえて、配偶者と2人で暮らすために努力する』

と堂々と振る舞ってみましょう。

あなたの変化に配偶者はいつか気づいてくれますよ。

石谷落果

夫婦・家族関係についてひとりで考えるのがつらいと感じたら、夫婦立て直しカウンセリングを選択肢のひとつとして考えていただけたらと思います
 
必ずあなたの力になります

これからも一緒にしあわせな家族を目指しましょうね!

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