こんにちは!
『夫婦立て直し工場』の石谷落果です。
プロフィール
石谷落果
夫婦カウンセラー
『離婚寸前の夫婦危機を経験したこと』が夫婦カウンセラーを志すきっかけ。家族心理学・認知行動療法に精通し、心理的なサポートから経済的フォローまで多角的な夫婦カウンセリングを実施中。
夫婦問題は長引くほど立て直しは難しくなります。ひとりで悩まずに、一緒にしあわせな家族を目指しませんか?
今回は、『ヒートショック』という現象と引き起こす身体へのダメージと
ヒートショックから家族を守る方法をお伝えします。
家族みんなが健康的に生活することは、しあわせな人生のためにとても大切。
心の立て直しと同時に経済的安定について一緒に考えてみましょう。
夫婦・家族関係についてひとりで考えるのがつらいと感じたら、夫婦立て直しカウンセリングを選択肢のひとつとして考えていただけたらと思います。
必ずあなたの力になります。
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ヒートショックから家族を守る
本格的な寒さを感じる季節には、
外で冷え切った体を熱いお風呂で温めたいと思ってしまいますよね。
熱いお湯に浸かって疲れを吹き飛ばそうと、お風呂の時間を楽しみにしているのは私だけじゃないはず。
しかし、
疲れを癒すどころか、
命取りになる可能性も秘めている『冬のお風呂』。
『ヒートショック』について一緒に考えてみましょう!
ヒートショックとは?
上の円グラフは令和2年の主な死因の構成割合です。
- 1位:悪性新生物(27.6%)
- 2位:心疾患(15.0%)
- 3位:老衰(9.6%)
- 4位:脳血管疾患(7.5%)
- 5位:肺炎(5.7%)
- 6位:誤嚥性肺炎(3.1%)
- 7位:不慮の事故(2.8%)
- 8位:腎不全(2.0%)
- 9位:血管性等の認知症(1.5%)
- 9位:アルツハイマー病(1.5%)
『ヒートショック』とは、
上位10種の死因のうち、
寒さや暑さによって心疾患・脳血管疾患を起こすことを指します。
体の外の外界の温度が上がったり、下がったりすることによって、
血圧が上がったり、
脈拍が増えたり、減ったりしながら体に害を与えます。
- 脳内出血
- 脳梗塞
- 心筋梗塞
といった症状が起こり、そのまま死に至るということが往々にあります。
死亡する原因は心疾患・脳血管疾患だけではなく、
血液の循環が悪くなり、頭の中に血液がいかなくなり、意識障害を引き起こすことも。
お風呂の中で意識障害になれば、そのまま沈んでしまいます。
鼻まで使ってしまうと、死亡率は90%を超えます。
交通事故よりも怖い
血圧の乱高下は、お風呂やトイレなど衣類を着脱する場面で起こります。
厚生労働省の統計によると、
令和2年の高齢者の浴槽内での不慮の溺死や溺水による死亡者数には、
以下のようなデータがあります。
浴槽内での死亡事故…4723人
交通事故 …2508人
実は、年間の交通事故による死亡者よりも多いという現実。
交通事故に対しては、飲酒運転の厳罰化やシートベルトの規制強化など事故を防ぐための施策が行われています。
一方で、ヒートショックについては、倍近い死者を出しているにもかかわらず、国が大きな対策を取ろうとしている様子はありません。
私たち自身が自分や家族の命を守る必要があるのです。
若い人も他人事ではない
『ヒートショック』はお年寄り特有の現象じゃないのと思うかもしれません。
しかしながら、血管に弾力のある若者でもヒートショックは起こります。
血圧が急激に高くなって、脳出血を起こすのは若い方も同じ。
死亡してしまったり、重度の障害を負ってしまう可能性があります。
悲惨な介護費用
もしも、ヒートショックにより、
脳内出血や脳梗塞などの脳血管疾患を患った場合、
入院・手術費用は、めやすとして33万ほどかかることになります。
なんだそのくらいか!と思った方、
それだけではありません。
脳がダメージを受けるということは、今まで通りの日常生活は難しくなります。
要介護5という深刻な状態になったら、
- 最大負担額…最大36,000円
- 往診費用・胃ろう費用…最大12,000円
- 衣類・オムツ代…20,000円
- 介護費用…33,000円
- 月ごとの自己負担額合計額…101,000円
というように、月に10万円以上の金額がかかってきます。
日本人の平均介護期間は約5年。
単純計算すると、
6,395,100円の費用がかかります。
当然、介護状態なのでひとりでは生活できません。
家族のフォローや施設に入ることも検討しなければなりません。
金銭面以上の負担が家族にのしかかるのです。
対策
『ヒートショック』によって引き起こされる家族への大きな負担。
どのようにして予防すればいいのでしょうか?
実は、小さな工夫からヒートショックのリスクを減らすことができます。
寒暖差を緩やかにすることが大切です。
順番に見ていきましょう。
部屋の暖気を取り込む
まずはお風呂に入る前に、
浴室のドアを開けて、暖かい空気を取り込んでおきましょう。
お風呂の蓋を開けて蒸気をたてておくのも有効です。
シャワーによって浴室を温める
シャワーで浴槽を貯めることで、
浴室全体に蒸気をたてて暖めておくのもよいでしょう。
湯の温度は41℃以下
熱いお湯に浸かって疲れを癒したい気持ちはわかりますが、
ぐっと我慢です。
熱いお湯に浸かると疲れが取れるということ自体が思い込みです。
浸かる時間は10分以内
また、湯に浸かる時間も長すぎると危険です。
お風呂に長く入っていると、眠くなってしまった経験はありませんか?
あの眠気の正体は、血圧の乱高下によって意識を失う兆候なのです。
長くても10分くらいに収めましょう。
出かける時はしっかり着込んでから
ヒートショックは、
寒いところから暖かいところへ移動するときだけではなく、
暖かいところから寒いところへ移動するときも起こります。
少しでも肌が露出している箇所があれば、そこから血圧が急激に上がります。
出かけるときは、
必ずマフラーや手袋を着用してから家を出るように習慣づけましょう。
寝室は常に暖かく
ヒートショックを起こすのは、
お風呂や外出時だけではありません。
室温を少なくとも18度以上に保つようにしましょう。
寝ている時も同様です。
『暖かい布団で寝てますよ?』
と思うかもしれませんが、
部屋が寒ければ体内に入り込む空気は冷たいまま。
肺が冷たくなると、隣り合わせの心臓も冷えてしまい、心室細動を起こしやすくなります。
心室細動の影響で血栓ができやすくなり、脳梗塞へ繋がってしまいます。
根本解決は断熱リフォーム!
ヒートショックを無くすには、
家の温度差を無くしていくことが重要だということが各種対策からわかります。
しかし、常に寒暖差を意識しながら生活していくのは、気が緩まないですよね。
日本人は家が夏は暑くて、冬は寒いということを自然なことだと認識している方が多いのが現状。
一方、欧米では、健康的で快適な室温を保つことは『基本的人権』だと考えられています。
例えば、イギリスの調査の結果として、
室温が16℃以下の暮らしをしていた場合、お年寄りには呼吸器疾患や心血管疾患などの大きな健康リスクがあることが分かっています。
寒い家の危険性を明確に指摘してされているのです。
寒暖差が激しい住宅で暮らしていることは、健康を損なうリスクと隣り合わせと言えます。
そのため、ヒートショックの根本的な解決策は、
リフォームによって『断熱改修』してしまうこと
だと私は考えています。
断熱改修って?
断熱改修とは、
建物を保温できるようなリフォームを施して、
空調や採光によって室温を一定に保てるようにすること。
断熱改修は主に天井・床下・外壁に行います。
ヒートショックによる介護のリスクや経済的負担を考えても、
『なんだか高額になりそうだなあ』
と思ったかもしれません。
次に、効果的なリフォーム箇所を紹介しますので参考にしてください。
どこをリフォームすれば効果的?
コスト面から考えると、リフォームするべき優先順位は以下のようになります。
- 窓…約110万円
- 床…約20万
- 天井…約20万円
- お風呂…約100万円
- 外壁…約350万円
合計の施工費用600万円
一棟まるごとリフォームしても平均的な介護費用の6,395,100円以下です。
しかし、高額な費用であることは間違いありませんので慎重な検討が必要です。
①窓
断熱改修する前に、まず改善した方がいいのは、『窓』です。
冬場、部屋を暖めているのに何となく背筋の寒さを感じますよね。
寒さの正体は、外気温と室温の差から生まれる空気の流れです。
窓ガラスの断熱性能が低いと
いくら天井・床下・壁を断熱補強しても、
部屋の中は効率的に暖まりません。
断熱用の窓ガラスとしてよく採用されるのは、「ペアガラス」と呼ばれる、2枚1組になった複層型のガラス。
複数枚のガラスの間に「中空層」という細い隙間があり、外からの冷気はこの中空層に閉じ込められるため、断熱効果が高まる仕組みになっています。
ペアガラス(複層ガラス)には、さらにグレードの高い「Low-E複層ガラス(エコガラス)」という種類があり、こちらは複層ガラスの中に、特殊な金属膜(Low-E金属膜)をコーティングすることにより、断熱性能を向上させています。
建物の窓を全て複層ガラスへ変更することで、窓から入り込む冷たい外気を防ぐことができます。
費用は110万程度になる見込みですが、確実に効果があります。
②床
窓のリフォームが決まったら
断熱改修をするなら床からスタートするのがおすすめです。
冷たい床の影響で足元の冷えるとヒートショックだけでなく、様々な身体の不調がやって来ます。
断熱材の材料費もさほど高くありません。
1㎡あたりの施工費用は4〜8千円が相場です。
一戸建てなら20万円程度でリフォームできます。
③天井
夏場に天井から暑さを感じている、
もしくは冬場に天井からの冷たい風を感じているようでしたら、
天井の断熱改修してみてください。
天井裏に断熱材を隙間なく敷き込むだけで、室内温度を適温に保てるようになることが期待できます。
床下と同様で、1㎡あたりの施工費用は4〜8千円なので、
一戸建てでも20万円程度でリフォームできます。
④お風呂
お風呂については、
先程紹介した小さな工夫によって『ヒートショック』のリスクを減らすことができます。
しかし、これから何十年もその習慣や対策を続けるのか。
と考えると面倒くさいなというのが本音かもしれません。
正直言って、私も嫌です!
そこで、断熱性能に優れたユニットバスへリフォームすることで、
ヒートショックへの不安と対策への煩わしさが無くなるかと思います。
例えば、
断熱材を用いた浴槽へリフォームする。
浴室の壁全体を断熱改修する。
というように、
浴室と屋内の寒暖差を防ぐようなリフォームをすることで、
快適に過ごせるようになるかと思います。
費用については、建物の構造によりますのでリフォーム会社の方と相談してみましょう。
相場は100万円前後となりますので、慎重にご検討ください。
⑤壁
最後は壁の断熱改修です。
大きく2つの方法があります。
ひとつは、建物の柱や梁の間を埋めるように断熱材を詰めていく『内断熱』。
ふたつめは、外壁・屋根や、建物の基礎部分に施工する場合に採用される工法で、建物の構造ごと断熱材で覆う『外断熱』。
建物の壁への断熱改修については、一面だけ施工してもほとんど意味がありません。
やるなら建物全体を覆うように施工するのがベスト。
内断熱と外断熱にはそれぞれに特徴がありますのでご確認ください。
内断熱の特徴と相場
『内断熱』は建物の柱や梁の間を埋めるように断熱材を詰めていくので、外壁が厚くならずにすみます。
また内断熱のほうが施工単価が安く1㎡あたり4千〜2万五千円が相場。
しかし、柱や梁には断熱材が敷き詰められないため、断熱性能は外断熱と比べて劣ります。
外断熱の特徴と相場
断熱性能は『外断熱』の方が高いです。
なぜなら、内断熱とは異なり、柱や梁の外側を、覆うため建物の構造の温度変化を抑えることができるからです。
しかし、外壁を剥がしてから断熱材を入れるため、手間がかかります。
リフォーム時の価格帯は1㎡あたり8千〜3万円と幅があり、高額になりやすいです。
柱や梁も断熱材で覆うため、その分だけ壁の厚みが増してしまいます。
また、断熱材の上に外壁を作ることになるので、正確な施工が施されていないと、災害や経年劣化などによって破損する可能性があります。
『内断熱』と『外断熱』のどちらを選ぶとしても、必要な技術が異なります。
不慣れな業者に工事を依頼しないよう、よく調べてから依頼するほうがよいでしょう。
リフォームは専門業者へ!
断熱改修でしなけれならないことはわかった。
しかし、どうすれば最適なリフォームができるのかわからない!
と思ったら、まずは複数社から相見積もりを貰うことが大切。
リフォームだけではなく、
お金を支払うときはとにかく比較することです。
私は、通販サイトで日用品を買うときもAmazonと楽天で比較して最もお得に購入するようにしています。
リフォームはとくに大きなお金が動きます。
自力で何社も調べるのは手間がかかるので、一括見積サイトで最適なリフォームを目指すのが合理的。
↓の『リショップナビ』は、一括見積サービスの中でもおすすめです。
優良な1500社のリフォーム業者を厳選してくれているので、悩んで探す必要はありません。
毎月5,000人の方が利用し続けているので安心感がありますよね。
家族が安心して暮らせるように、最適なリフォームを目指してみませんか?
最後に
今回は、『ヒートショック』のリスクと対策についてお伝えしました。
しあわせで豊かな生活には、健康はかかせません。
今の住まいに『ヒートショック』の不安を感じたら、
小さな対策を試してみて、
『これをずっと続けるのは辛いなあ』
『でも家族みんなで健康に暮らしていきたい』
と思ったら、長期的に断熱改修を検討していただけたらと幸いです。
これからも一緒に豊かな家族を目指しましょうね!
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