こんにちは!
『夫婦立て直し工場』の石谷落果です。
プロフィール
石谷落果
夫婦カウンセラー
『離婚寸前の夫婦危機を経験したこと』が夫婦カウンセラーを志すきっかけ。家族心理学・認知行動療法に精通し、心理的なサポートから経済的フォローまで多角的な夫婦カウンセリングを実施中。
夫婦問題は長引くほど立て直しは難しくなります。ひとりで悩まずに、一緒にしあわせな家族を目指しませんか?
今回は、夫婦立て直しに取り組むなら避けて通れない『不倫』についての記事です。
なぜ人は不倫をするのか、
考えたことがありますか?
絶望的な状況を立て直すには、冷静な判断が必要です。
正しい判断のためには、知ることが大切。
一緒に学んでいきましょう!
夫婦・家族関係についてひとりで考えるのがつらいと感じたら、夫婦立て直しカウンセリングを選択肢のひとつとして考えていただけたらと思います。
必ずあなたの力になります。
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配偶者が不倫する本当の理由は遺伝子にある!?
不倫は悪である。
絶対にダメ。
家族を簡単に壊す。
配偶者へ癒えない傷を残す。
子どもへ負の影響を与える。
という観点から、
絶対にしてはいけないことと判断しています。
しかしながら、不倫が発生する理由は多岐に渡ります。
不倫が発生してしまった夫婦関係を立て直したいと思ったら、
知らなければならないことはたくさんあるのです。
本記事では、
『不倫は倫理的してはいけないことである』という認識を前提に、
人間という生き物が持つ遺伝子の影響
について紹介していきます。
不倫は遺伝子によって引き起こされる
なぜ、不倫をするのか?
という問いに対する私の答えは、
『不倫するかどうかは遺伝的素質によってある程度決まっていて抗えない部分もある』です。
不倫する人の倫理観がおかしい。
配偶者を傷つけているのに理解できない。
という感情的には概ね同意です。
一方で、配偶者へ誠実になれないのは、
『倫理観がおかしい』のではなく、
遺伝子が原因のひとつだとわかっています。
脳科学者の中野信子さんの見解
脳科学者の中野信子さんのによると、
アルギニンバソプレシン(AVP)という脳内物質の受容体の感受性を鈍くする遺伝子がいわゆる『不倫遺伝子』となります。
AVPとは、
相手に対する親切心や、
性的なパートナーについての情報処理に関係する脳内物質。
この脳内物質の感受性が落ちると、パートナーに対して親切心やパートナーとの向き合い方に問題が発生します。
所謂「貞淑型」と「不倫型」に分かれます。
そして、「貞淑型」と「不倫型」の割合は、
おおむね半分半分だろうと推測されています。
つまり、遺伝子的には2人に1人が不倫をしてもおかしくない遺伝子を持っていることになります。
実際の不倫経験者の割合は?
では、結婚もしくは、恋人がいる状態の男女が、
パートナー以外に体の関係を持つ割合は一体どのくらいなのでしょうか?
実は、一生涯のうちに不倫行為に至る割合は、
男性は74%
女性は29.6%
にのぼります。
男性の方が割合としては多いのは、
遺伝子的に不倫のタイプが男女で異なるからです。
男性は肉体的な不倫、女性は精神的な不倫
男性の不倫は、
性欲を満たすためという場合が多いです。
今回の不倫割合の数字には、性風俗も含まれますので74%という数字は体感的に納得かもしれません。
男性不倫の特徴としては、
配偶者やパートナー以外の相手と関係を結んだとしても、
配偶者やパートナーが1番、
不倫相手を2番手、3番手と捉えている傾向にあります。
そのため、配偶者にバレないよう行動し、
バレたら縁を切るということもできます。
本当に好きな相手がいるのに、
不倫できるのが男性的不倫の特徴だからです。
一方、女性の不倫は、
精神的な理由が多いです。
性欲を満たすというよりも、
愛情不足、孤独感など心理的欲求やパートナーよりも優秀な遺伝子だと感じたら行動に移すケースが多いです。
女性が不倫をする時は、
配偶者やパートナーから不倫相手へ心変わりしてしまっている可能性が高いです。
男性のように隠そうとせず、バレても構わないという態度を取るのはそのためです。
生物学的に考えても不倫は自然なこと。
一度、おさらいしましょう。
ここまででわかったことは、
- 不倫しやすくなる遺伝子が残されている。
- 実際に不倫経験者は多い。
- 男女で不倫に対する反応が違う。
ということですね。
不倫は倫理的に悪いことなのに、男性が複数の相手と関係を保とうとするのはなぜでしょうか?
それは、男性の生殖能力が複数の相手と関係を持つことを前提にしているからです。
一方、女性がパートナーを乗り換えるのはなぜでしょうか?
それは、子どもを産める人数が限られているため、できるだけ優秀な遺伝子を残そうとするからです。
男女どちらの行動も子孫繁栄という目的に焦点を置けば、残念なことですがとても合理的。
今のような恋愛の後に結婚して子どもを育てるという一夫一妻の価値観は、
生物学的に非合理であると言えるのです。
恋愛→結婚→生殖という価値観は1960年代頃生まれた
『恋愛してしあわせな結婚して添い遂げるのは、素晴らしいことじゃないですか!』
と皆さん思っているでしょう。
私も心からそう思います!
しかし、私たちが美しいと感じている恋愛から結婚に至る価値観も実は長い歴史があるわけではないのです。
みなさんは今の配偶者とどのように出会い、結婚に至りましたか?
ほとんどの人は恋人関係の後に夫婦となった方が多いかと思います。
しかし、元々日本の結婚は家同士を結びつけるものとして行われてきました。
↓のグラフは恋愛結婚と見合い結婚の割合の推移を示したものです。
1950年代では、3割程度だった恋愛結婚が2000年代以降は9割近くまで急激に上昇しています。
お見合い結婚が減ってきているのは、
家系に縛られる人生はおかしいという価値観が生まれてきたためです。
私自身も恋愛結婚ですし、
今の価値観の方が素敵だと思います。
問題点は人間が倫理的価値観の進化に対応できるまで肉体的に進化していないということ。
現代人と古代人の遺伝子や脳の構造はほぼ同じ。
理性的な部分は情報社会の発達により大きく進化してきましたが、
本能は何も変わっていないのが現実なのです。
昔なら許されていた本能的な生殖行動が、倫理観が進化した故に許されなくなったのです。
不倫によって、人格やモラルまで否定しない。
以上の話をまとめると、
不倫という行動は生物の本能によって生じている現象であることがわかります。
そして、
不倫しやすい遺伝子を持っていると、
より確率が高くなってしまいます。
他にも生まれつき持っている遺伝子が、
- 短期的利益を欲しがる傾向
- リスクを恐れない
- 損害回避を感じにくい
- 幸福感を感じにくい
という性質を持っていたら、
目先の性欲に目が眩んだり、
家族の大きな損害を被る未来を見失ったり、
今ある幸福感を感じずに新しい幸福感を追い求めてしまったり、
してしまう可能性がありますよね。
自分の生まれつき持っている遺伝子は、
今では唾液検体を送るだけで簡単にわかるようになりました。
↓のキットは私も使って試しています。
今までも夫婦問題が納得できたり、
冷静に俯瞰できるようになったり、
メリットは大きかったと感じています。
人の本質は大脳新皮質です。
これまでの人生でどのように理性を育ててきたかが重要。
油断すれば、遺伝子の本能のまま短期的利益を選んでしまいがちです。
だから、不倫から夫婦を立て直したいと思っていたら、
本能のまま行動してしまった自分自身や配偶者の人格やモラルまで全否定してはいけないと思うのです。
不倫という行動の理由を理解していれば、
『自分は古代人の遺伝子に突き動かされているため、進化した倫理観から外れた生殖行動をしようとしている』
ということに気づけます。
しかし、不倫してしまう人のほとんどはその事実を知りません。
新しい愛が芽生えたとか、配偶者に愛されていないから仕方ないとか、間違った思い込みで行動を起こしているのです。
もちろん、遺伝子だけで片付けていい問題ではありません。
また別の視点から不倫に潜む課題を考えていく必要がありそうです。
参考書籍
脳科学者の中野信子さんの著書です。配偶者を心の底から恨む前に、読んでおくことをおすすめします。
↓の書籍は、不倫からもう一度夫婦を立て直すための考え方が書かれています。不倫された側だけでなく、不倫した側の心理状態や向き合い方が書かれています。不倫が原因で離婚したくなければ、夫婦で読んでほしい一冊です。
最後に
不倫は夫婦関係を崩壊させかねない行動のひとつ。
しかし、人間という生物は古来から複数の異性と関係を持つことで遺伝子を繋いできました。
現代の進化した倫理観では、不倫は絶対にしてはいけないこと。
対して、遺伝子の進化は緩やか。
進化した倫理観に追いつけていないのが現状です。
自分が不倫をしてしまった時、
配偶者に不倫されてしまった時、
離婚や金銭による解決では、もしかすると本当にしあわせな未来はやってこないかもしれません。
今回は、遺伝子と倫理観という視点でお伝えしました。
不倫については、また違う視点でも情報をお伝えしたいと思います。
夫婦・家族関係についてひとりで考えるのがつらいと感じたら、夫婦立て直しカウンセリングを選択肢のひとつとして考えていただけたらと思います。
必ずあなたの力になります。
これからも一緒にしあわせな家族を目指しましょうね!
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